都史跡 徳田秋声旧宅
住所 / 文京区本郷6−6−9

 秋声(1871〜1943)は石川県に生まれ、尾崎紅葉に学び「藪柑子」発表以来硯友社の四天王の一人といわれた。明治36年表町(文京区)に一戸を構え、38年この地森川町に移った。地味な作風のうちに自然主義作家の代表者とみられ「新世帯」「足跡」「黴」「爛」「あらくれ」「仮装人物」などの代表作を発表、未完の名作「縮図」を最後に昭和18年11月18日、73歳で没した。秋声は没するまでこの家に居住し、代表作はみなこの家で書かれ、かれの本格的創作活動はここで行われた。
 旧書斎および離れの書斎は全体的にかなり老朽化しつつも、なお昔のおもかげがよく保存されており、日常愛用の蔵書、調度品、日記、原稿など、遺品もきわめて多く保存されている。

                東京都教育委員会立て札より

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